ごはんで解決!⑭~冷え・低体温は、体内で燃えやすいごはんを味方につける~ 2020年12月09日

朝晩の気温が下がってきました。
夏にはあまり気にならなかった手足の冷えが気になる方も急に増えてきている時期です。
特に今年は「換気」を意識する生活になり、「冷え」や「低体温」の症状が気になりますよね。
また最近では、女性だけでなく男性にも冷え性の人が増えてきています。
「冷え」は、身体の熱を生む力が落ちてエネルギー代謝が悪くなっている状態です。
摂取したカロリーを燃やして、循環させるという流れがうまくいってないという事です。
そこで私がお勧めしていることは、カロリーの燃えやすいものを食べる!という事です。
“燃えやすいもの”とは、このコラムを読んでくださっている皆さんは既にご存じだと思いますが、
ずばり「ごはん」です。
パンや麺、甘いものは身体を冷やす作用があると言われています。
特に甘いものは要注意です。
また、唐辛子や生姜を食べると、一瞬、体内の熱が上がったように感じますが、
カプサイシンやショウガオールの働きで一時的にカッとなっているだけで、持続性がなくすぐに冷めてしまいます。

 

冷えの原因は人によって異なりますが最近は、
そもそもエネルギー(カロリー)を抑えた食事によって、燃料が足りてないケースがとても多くみられます。
カロリーは身体の燃料です。
入れる燃料を減らすと使うものも減ってしまいます。
それでも、「カロリーが気になる」という方は、何からカロリーを摂るかを考えてみましょう。
例えば、「ケーキを食べたいから、同じくらいのカロリー分のごはんを控える」といった場合、
確かに体内に入るカロリーは数値上同じですが、
ごはんに比べてケーキは、脂質の割合が高く体内で燃えにくいことが分かっています。
燃料となるカロリーを摂って効率よく燃やしたい場合、脂質の比率を下げることがポイントとなります。

 

私がこのコラムの中で「ごはん」をおススメしているのは、脂質の比率をコントロールしやすいからです。
「ごはん」には脂質がほとんど含まれていません。
その「ごはん」をしっかり食べる事は、カロリーの数値がたとえ大きくなっても燃えやすく、
体内の熱代謝の効率を上げてくれます。
また「ごはん」は、他のパン類や麺類に比べて、咀嚼する回数も増え、筋肉も使います。
体内を活性化させるのに、とても優秀な食材です。
食事の組み合わせを考えても、脂質を抑えたおかずにも、揚げ物や洋風なおかずまで、何にでも合うのも魅力のひとつ。
これからの季節、水も冷たくなり「お米を研ぐのが面倒!」なんて声も聞こえますが、
最近は無洗米や、計量不要の2合ごとにパックになっているものまで、手間を省いたお米も店頭に並んでいます。
是非、上手に活用しながら、お気に入りの銘柄を探すのも楽しいかもしれません。
お気に入りの銘柄が見つかり、時間に余裕がある時は、是非、ご自宅で研いでから炊くことも忘れずに。
特に今は、スーパーの店頭に新米の並ぶ時期です。
炊き立ての美味しい新米をゆっくり味わって、脂質の比率を下げた食事をしてみてください。
1週間程度で手足の冷えや気温の感じ方が変わってくるはずです。

柏原 ゆきよ先生プロフィール

  • 一般社団法人 日本健康食育協会 代表理事 一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事 一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー 管理栄養士

    4万人以上の食サポートの経験から、日本人の体質とライフスタイルに着目し、お米(雑穀米)を主軸に「しっかり食べて太らないカラダづくり」を目指す独自のメソッドを確立。 これまで多くのトップアスリートや企業経営者、モデルなどへ食生活サポートやアドバイスを行い、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多数のメディアに出演。 子どもから高齢者、女優やトップアスリートなど幅広いクライアントへの結果の出るアドバイスに定評がある。 20年におよぶ健康ブランディングの専門家として社員研修やメニュー開発、大人向け食育セミナーの監修、上場企業や全国の地方自治体と健康プロジェクトを推進するなか、「健康食育マスター講座」を主宰し、健康食育の専門人材育成にも力を注いでいる。 また、2008年より定食チェーン大戸屋の食育プロジェクトにて、社員研修、メニューアドバイス、食育セミナーの監修などを行う。 著書は、『~ズボラな人に朗報!~食べて飲んでおなかからやせる』(かんき出版)、『お腹からやせる食べかた』(講談社)など累計 10 万部を超える。 そのほか、食べてやせる具体策をお届けする無料メルマガ『おなかやせメール』も人気となっている。