ごはんが心を元氣にするメカニズム ~メンタルと食生活の深い関係~ 2018年05月22日

食生活を変えた時、体重や血糖値など数字の変化はとても気になりますよね。
体験談などのビフォーアフターの比較も数字が分かりやすい指標になります。
もちろん体重などのいい変化はうれしいと思いますが、実は数値に現れないところにも様々な変化があります。そんな中でも今回は心と食のつながりについてご紹介します。

心の状態や感情、脳機能は、あなたが思う以上にごはんをしっかり食べる食生活とつながっています。
目には見えにくいし、数字にも表れにくい部分なので、情報として伝わりにくいのですが、これらの変化が毎日の生活に与える影響はとても大きいです!

実際にこれまでサポートした方々からごはんをしっかり食べたら「想像していなかった変化に驚いた!」「別人になったみたい!」「人生が変わった!」などの感動的なお声をよく聞きます。
私自身、ごはん中心の食事に変えて、心も体も大きく変わったことを実感しています。この感動を多くの人に知って欲しい!

体の機能に合った食事に変えると、心も体も変わります。とりわけ、心の変化はとても速いと感じます。
ごはんをしっかり食べることはとても効果的なのですが、そのメカニズムはとてもシンプル。
私たちの体の機能や心(感情)は、主に脳がコントロールしています。
だから、脳がいい状態で働けるかどうかは、私たちが元氣に楽しく生きていく上でとても重要なのです。
脳の状態で心はすぐに変化しますが、体重が変わったり血液の状態が変わったりするのはジワジワと変化していきます。

まず、脳の活性化には、エネルギーが必要!
脳は、主に炭水化物(糖質)をエネルギー源として使っています。
脳は体重に占める重量割合は2%程度ですが、全エネルギー消費量のうち20~25%ものエネルギーを消費しています。体の中で最もエネルギーをたくさん消費する食いしん坊な臓器であるといえます。
だからエネルギー源として、ごはんの存在が大事なのです。
常に脳をいい状態にしておくために、効率よく使えるエネルギー源であるごはんを1日3回定期的に食べると、脳機能が安定し、精神面にも変化が現れます。

また、脳の神経細胞は、神経伝達物質によって情報をやり取りしています。
脳内には100種類以上の神経伝達物質があると言われており、これらも食事からとった栄養を元に作られています。
例えば、「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニン。
やる気や意欲など前向きな気分を産みだす働きがあり、不足するとうつ病や認知症などのリスクも上がると考えられています。
このセロトニンは、お米や大豆に含まれる必須アミノ酸の1つであるトリプトファンから体内で生成されます。さらには、生成時に炭水化物が必要となります。
ごはんとみそ汁をしっかり摂ると、トリプトファンも炭水化物も摂れるので、脳機能活性にとても効果的な食事となります。

ごはんをしっかりと食べると、イライラしにくい、不安感がなくなる、気持ちが前向きになる、などの変化を感じる人が多いのは、脳の働きとの関係が大きいと考えられます。
毎日を楽しく前向きに過ごすために、ごはんとおみそ汁を中心とした食生活を実践してみてください♪

柏原 ゆきよ先生プロフィール

  • 一般社団法人 日本健康食育協会 代表理事 一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事 一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー 管理栄養士

    4万人以上の食サポートの経験から、日本人の体質とライフスタイルに着目し、お米(雑穀米)を主軸に「しっかり食べて太らないカラダづくり」を目指す独自のメソッドを確立。 これまで多くのトップアスリートや企業経営者、モデルなどへ食生活サポートやアドバイスを行い、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多数のメディアに出演。 子どもから高齢者、女優やトップアスリートなど幅広いクライアントへの結果の出るアドバイスに定評がある。 20年におよぶ健康ブランディングの専門家として社員研修やメニュー開発、大人向け食育セミナーの監修、上場企業や全国の地方自治体と健康プロジェクトを推進するなか、「健康食育マスター講座」を主宰し、健康食育の専門人材育成にも力を注いでいる。 また、2008年より定食チェーン大戸屋の食育プロジェクトにて、社員研修、メニューアドバイス、食育セミナーの監修などを行う。 著書は、『~ズボラな人に朗報!~食べて飲んでおなかからやせる』(かんき出版)、『お腹からやせる食べかた』(講談社)など累計 10 万部を超える。 そのほか、食べてやせる具体策をお届けする無料メルマガ『おなかやせメール』も人気となっている。