4万人以上の食サポートの経験から、日本人の体質とライフスタイルに着目し、お米(雑穀米)を主軸に「しっかり食べて太らないカラダづくり」を目指す独自のメソッドを確立。 これまで多くのトップアスリートや企業経営者、モデルなどへ食生活サポートやアドバイスを行い、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多数のメディアに出演。 子どもから高齢者、女優やトップアスリートなど幅広いクライアントへの結果の出るアドバイスに定評がある。 20年におよぶ健康ブランディングの専門家として社員研修やメニュー開発、大人向け食育セミナーの監修、上場企業や全国の地方自治体と健康プロジェクトを推進するなか、「健康食育マスター講座」を主宰し、健康食育の専門人材育成にも力を注いでいる。 また、2008年より定食チェーン大戸屋の食育プロジェクトにて、社員研修、メニューアドバイス、食育セミナーの監修などを行う。 著書は、『~ズボラな人に朗報!~食べて飲んでおなかからやせる』(かんき出版)、『お腹からやせる食べかた』(講談社)など累計 10 万部を超える。 そのほか、食べてやせる具体策をお届けする無料メルマガ『おなかやせメール』も人気となっている。
ごはんでおなかやせ① ~お米は太りにくい食材だった! 2018年04月26日
炭水化物というと「ごはん」を連想する方が多いですよね。最近では、炭水化物は健康のためには控えめにした方が良いと考える傾向があります。炭水化物ダイエットや糖質制限などが流行り、炭水化物や糖質はダイエットの敵で太りやすい食材、というイメージを持つ方が増えたことも1つの背景にあると思います。
また、糖尿病になると、炭水化物量を制限されることがあるため、糖尿病の原因という印象になっているようです。その結果、日本人のごはんを食べる量が激減しています。実際に、1人当たりのお米の消費量は年々減っていて、現在では40年前の半分以下になっています。こんなに減っていることは驚きではありませんか?
今の倍もごはんを食べていた40年前には、現代よりも肥満は少なく、糖尿病も少ないですよね。現場で見ていても、スリムで健康的な方にごはんをしっかり食べている方が多いというのを感じます。特に、年を重ねて若々しくお元氣な方はごはんをしっかり食べている、という傾向がはっきりしていました。
ダイエットの時、おなか周りのたるみが気になる時、健康のために食事を意識する時、ごはんを減らすとカロリーは簡単に減らせますので、ごはんを減らしたくなる気持ちも分かります。でも、ごはんを控えると一時的に体重が減ることはあっても、代謝が悪くなり、リバウンドしやすく太りやすい体質を作ってしまうことがあるといったら、意外と思われるでしょう。
ごはんをしっかり食べた方が長期的には太りにくくなる、という事実はあまり知られていません。医療関係者でさえも、管理栄養士さんでさえも知らない方が多いのです。ところが、多くのデータやエビデンスで証明されていますし、実際にメタボ体型の方ほどごはんを食べる量が少ない傾向があります。
これは、ごはんが太るかやせるかということよりも、食事全体のバランスの問題です。ごはんを減らしたとき、その分違うものをお食べますよね。それによって、入ってくる栄養のバランスが大きく変わり、体内での消化吸収、排泄、代謝などの状況が変わるのです。例えば、ごはんを減らすと、おかず、パンや麺類、お菓子などの間食などが増えます。その結果、脂質や調味料、添加物など摂りすぎない方が良いものが増えるという影響もあります。
ごはんを減らしている方に「ごはんはお嫌いですか?」と質問すると、多くの方が「大好きなんですけど食べ過ぎないようにガマンしています。」とお答えになります。やっぱり日本人は‘ごはん好き’が多いですよね。でも、ごはんを減らすことで、かえって太りやすい状況を作りだしているとしたら、すごく残念です。
ごはんは、太る・やせるという現象以上に、私たちの心と体にとても貢献してくれるありがたい存在です。安心して美味しく食べてもらいたいという思いで、ごはんの魅力をお伝えしていきます。次回のコラムもお楽しみに!
柏原 ゆきよ先生プロフィール
- 一般社団法人 日本健康食育協会 代表理事 一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事 一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー 管理栄養士