ごはんで解決! ~ごはん+味噌汁が黄金コンビ 2022年07月01日

全国的に熱中症アラートが発令され、うだるような暑さ。皆さんいかがお過ごしですか?「温暖化」という言葉が使われて久しいですが、まさかこんな暑い日々を過ごす事になるとは・・・しかも、例年にないスピードで梅雨も明けてしまいましたね。今年は天候だけでなく、国際情勢などの影響が色々と出ています。小麦の高騰により、パンやパスタなどのお米以外の主食も軒並み価格が上がり、色々と悩まれている方も多いと思います。そこで、改めて「お米」の力について今日は触れたいと思っています。

おかずは、日によって変化しますが、主食は毎日食べる為、身体への影響がその分大きくなります。ごはんは、お米に水を加えて加熱するだけなので、とてもシンプルな自然食。脂質や添加物も含まれていません。それに対して、パンや麺類の大半は、工場で作られた加工品で脂質や添加物、調味料などが入っています。もっとも余計なものが少ないシンプルなごはんを主食にするだけで、脂質と添加物が少なくなります。

そして、主食のごはんに欠かせないのが、味噌汁です。ごはんと味噌汁が黄金コンビと言われるのには、理由があります。実は、お米には皆さんが思っている以上にタンパク質が含まれており、日本人にとっては最大のタンパク源になっています。(国民健康栄養調査のデータより)

タンパク質は、人間には必須の栄養素でアミノ酸の集合体です。アミノ酸の構成は食材によって異なります。身体に必要な必須アミノ酸がどんなバランスで含まれているかは「アミノ酸スコア」と言われるもので表すことができ、アミノ酸スコア100がベストなバランスと言われています。お肉などの動物性タンパク質は、100です。お米のアミノ酸スコアは、65くらいですが、大豆と組み合わせてとることで、お米に足りないアミノ酸を大豆が補ってくれるので、グッとレベルアップし、お肉に匹敵するタンパク質になります。また、大豆が発酵していると、さらに吸収がよくなるため、味噌や納豆はとてもいい組み合わせの食材になります。味噌は腸内環境を整え、腸の善玉菌を働きやすくする発酵食品の代表です。

腸内環境を整えることで、食べものの消化吸収がよくなるほか、免疫力がアップし、脳が働き、心が安定し、肌がつやつやになるという効果ももたらします。

味噌の発酵の過程で生み出される成分(ペプチドなど)の中には、血圧を安定させる作用もある為、血圧が高めでも実は塩分を気にする必要はありません。それでも、塩分が気になる場合は、塩分の排出を促してくれるカリウムが多く含め野菜や海藻を具材に加えると良いですよ。

暑さ厳しい時には、熱中症対策という面でも、ごはんとお味噌汁の組み合わせは最強です。ごはんには、水分が含まれていますし、味噌汁には水分を吸収するための塩分も含まれているからです。この暑さを乗りきる為にも、「ごはん+お味噌汁」の黄金コンビを見直してみてはいかがでしょうか。

柏原 ゆきよ先生プロフィール

  • 一般社団法人 日本健康食育協会 代表理事 一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事 一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー 管理栄養士

    4万人以上の食サポートの経験から、日本人の体質とライフスタイルに着目し、お米(雑穀米)を主軸に「しっかり食べて太らないカラダづくり」を目指す独自のメソッドを確立。 これまで多くのトップアスリートや企業経営者、モデルなどへ食生活サポートやアドバイスを行い、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多数のメディアに出演。 子どもから高齢者、女優やトップアスリートなど幅広いクライアントへの結果の出るアドバイスに定評がある。 20年におよぶ健康ブランディングの専門家として社員研修やメニュー開発、大人向け食育セミナーの監修、上場企業や全国の地方自治体と健康プロジェクトを推進するなか、「健康食育マスター講座」を主宰し、健康食育の専門人材育成にも力を注いでいる。 また、2008年より定食チェーン大戸屋の食育プロジェクトにて、社員研修、メニューアドバイス、食育セミナーの監修などを行う。 著書は、『~ズボラな人に朗報!~食べて飲んでおなかからやせる』(かんき出版)、『お腹からやせる食べかた』(講談社)など累計 10 万部を超える。 そのほか、食べてやせる具体策をお届けする無料メルマガ『おなかやせメール』も人気となっている。