ごはんで解決! ~品数より大切なこと 2022年05月02日

いよいよGWですね。緊急事態宣言やまん延防止等重点措置などのいわゆる「制限」が出ていない大型連休は、3年ぶりだそうです。今年こそ!・・・と、ご予定を立てている方もいれば、去年までと変わらないGWの方もいらっしゃる事と思います。日常とは少し異なる期間だからこそ、ストレスなく食事を楽しむコツを今日はお伝えしたいと思います。

 

前回、脳と腸には相関関係がある・・というお話をしましたが、覚えていらっしゃいますか?ストレスがあるかないかで、体内の働きも大きく変わります。これは、脳と腸が自律神経系、内分泌系、免疫系の3つの経路を介して互いに影響を及ぼしあっているからです。そしてこれを「腸脳相関」と言います。

「健康でいたい」「キレイになりたい」など、強く思えば思うほど、ご自身で様々な制限を課し我慢している方も多いと思います。また、「バランスよく1日30品目を食べなくちゃ!」と食事の準備に頑張りすぎている方も多く見かけます。しかし腸脳相関の視点から考えてもストレスや我慢、頑張りすぎは禁物です。

例えば、この「1日30品目」という考え方。これは、確かに以前、国の食生活指標として推奨されていました。そのせいか、品数が多ければバランスが良いと思っている人が多いのですが、実際にはそうとは言えません。そしてこの考え方は、現在削除されています。

おかずがたくさん並んだ食事は、豪華に見えますが、おかず過多になりがちです。おかずが多いと、調味料の種類や使用料も増え、脂質や塩分の摂りすぎにつながります。品数が多いと、つい過食してしまう傾向も。また同じボリュームで食事をする場合、品数が多いという事はひとつの食材の量が少ないということにもなります。せっかく栄養豊富な食材でも、とる量が少なければ、栄養量も少なくなります。

逆に品数が少なくても、良い食材をしっかりと食べた方が栄養価が高くなりやすいのです。例えばサラダを食べる時、20種類以上の野菜が入っているものよりも、数種類でいいので、旬のものを使っている方を選ぶ。20種類も入っているサラダの場合は、旬の野菜でないものも含まれている為、栄養価が低くなります。旬のものを数種類とれれば、結果的に栄養価は高くなるのです。

旅行に行かれる方は、食事のバランスなど細かい事は考えずに、その土地その土地の旬のものをいただく工夫を・・・・。ご自宅でのんびり過ごす方は、色々なおかずのある食卓は豊かで楽しいものですが、手間がかかるのも事実です。思い切って「旬のもの」だけを買ってシンプルな食事を楽しむ・・・というのも良いですよね。「数より質で勝負!」そんな発想を持って、食事がストレスにならない工夫も大切です。日によって、とる食材に変化をつけ、1~2週間を通して、結果、色々な食材を食べたなぁ・・・・という考え方で十分です。

 

柏原 ゆきよ先生プロフィール

  • 一般社団法人 日本健康食育協会 代表理事 一般社団法人 食アスリート協会 副代表理事 一般社団法人 日本こども成育協会 アドバイザー 管理栄養士

    4万人以上の食サポートの経験から、日本人の体質とライフスタイルに着目し、お米(雑穀米)を主軸に「しっかり食べて太らないカラダづくり」を目指す独自のメソッドを確立。 これまで多くのトップアスリートや企業経営者、モデルなどへ食生活サポートやアドバイスを行い、テレビ・新聞・ラジオ・雑誌など多数のメディアに出演。 子どもから高齢者、女優やトップアスリートなど幅広いクライアントへの結果の出るアドバイスに定評がある。 20年におよぶ健康ブランディングの専門家として社員研修やメニュー開発、大人向け食育セミナーの監修、上場企業や全国の地方自治体と健康プロジェクトを推進するなか、「健康食育マスター講座」を主宰し、健康食育の専門人材育成にも力を注いでいる。 また、2008年より定食チェーン大戸屋の食育プロジェクトにて、社員研修、メニューアドバイス、食育セミナーの監修などを行う。 著書は、『~ズボラな人に朗報!~食べて飲んでおなかからやせる』(かんき出版)、『お腹からやせる食べかた』(講談社)など累計 10 万部を超える。 そのほか、食べてやせる具体策をお届けする無料メルマガ『おなかやせメール』も人気となっている。